デイサービス機能訓練への取り組み

高齢者の悩みの原因

  • 各臓器の機能が低下する
  • 身体が不自由になる
  • 病気にかかりやすくなる
  • 孤独に陥りやすくなる
  • 金銭面で不安が生じる
  • 将来を悲観しがちになる・・・など

ご高齢の方の多くはこれらいずれかの問題(あるいは複数の問題)を抱えているといっても過言ではありません。

特に同居家族がいない場合、相談相手もなく悶々と悩み苦しむ日々が続くと、次第に家に閉じこもりがちになる、人と接することを面倒と感じるようになる、何事に対してもやる気が出ない・・・といった“負のスパイラル”に陥りがちに。

こうなると、QOLは大きく低下し、人間らしいイキイキとした暮らしからは程遠い状態とあるということになります。

高齢者のQOL向上のために

高齢者のQOLを向上させるには、家族をはじめ施設スタッフといった周りの人間のサポート・援助が必要不可欠です。

個人ごとに状況は異なりますが、それぞれのレベルに寄り添いながら、次の3点を意識した支援を行います。

1.前向きな心を育もう

まずはご自身に前向きな心を取り戻してもらえるよう働きかけます。

具体的には・・・

楽しみを探してもらう

クイズ、歌、パズル、ゲーム、読書、映画、何でも構いません。その方が興味を持てるもので、すぐに取り組める簡単なものがいいでしょう。 みんなで楽しめるものだと、周りとのコミュニケーションも生まれ一石二鳥です。

おしゃべりの相手になる

いろんな不安から閉じこもりがちになっている方にこそ、話し相手が必要です。悩みを聞き、同調してくれる相手がいるだけで心の負担は軽くなります。 最初は悩み事に関する話が多いかもしれませんが、徐々にご本人の好きなこと、好きなものなど話が広がる可能性も。人と接することそのものが、日々の活力になるはずです。

身体を動かそう

元気な心は、元気な身体から。 身体レベルに応じて、できる範囲内で身体を動かすことを促しましょう。

例えば・・・

日に1度は外に出る

散歩をする、買い物に行くなど、日に1度は日光にあたり、外の空気を吸ってもらいましょう。外に出ることがご本人にとって日々の目標、ルーティンワークとなり、生活にリズムが生まれるはずです。 これを続けることで、外出時間が少し増えても平気になる、これまでより少し遠くへ足をのばせるようになる、といったことも期待できます。

体操をする

元気な方の中には体操を日課にしている方が少なくありません。 毎日テレビでやっているような本格的な体操はもちろん、身体の状況によっては、座ったままでできる体操、手の体操、首の体操などもおすすめです。 個人に合わせて、無理なく取り組めるものからスタートしましょう。

簡単な筋トレをする

身体が元気で特に持病もない方には、筋トレをおすすめします。 筋肉は歳を追うごとに低下しますが、一方で年齢に関係なく鍛えることができる唯一の器官も筋肉なのです。

ご高齢の方にとって歩行を支える足の筋トレは、特に有効です。 人間の筋肉の中で一番大きい『大腿四頭筋』を鍛えることで、歩く力を大きく改善することが期待できます。

周囲・社会と交わろう

少しずつ元気を取り戻してくれた方には、世界を広げるようなサポートが必要です。

友達づくりをサポートする

歳をとると友達づくりはいっそう難しくなります。 特に、男性は自分から気軽に声をかけ、新たな輪に加わるのが難しいようです。 そういう場合、周囲の人間や施設スタッフが“橋渡し役”となれば理想です。 特に施設など多くのご年配の方が会する場では、皆さんの共通の趣味や関心事も把握しやすいはずです。少しのサポートで新たなつながりが生まれれば、こんなうれしいことはありません。

地域の集いやボランティアへの参加を促す

人の役に立つことは、生きがいにも直結します。 現役時代にはなかなか参加できなかった地域活動も、本人が興味を示すようなら積極的に参加してもらうよう周囲が後押しすることも必要です。

活動を通じて地域の人々と触れ合うことは本人の喜びや生きがいに通じるだけでなく、いざというときの大切なネットワークづくりにもつながります。

遠くの親戚より、近くの他人。 核家族化が進む日本では、これが現実です。 いざというとき駆けつけてくれる、駆けつけてあげるご近所さんがいることは、日々の暮らしの安心につながります。

ここで改めて・・・

  • 前向きな心を育む
  • 身体を動かす
  • 周囲・社会と交わる

高齢者のQOL向上に向けて、家族や身近に接している施設スタッフはこの3点を改めて意識していければと思います。

最後に

『元気な身体づくり』の観点から高齢者の皆さんに安全・安心に取り組んでいただけるトレーニングを応援しています。 「負担なく、かつ効果的なトレーニングを実践したい」 「筋肉損傷のリスクを極力抑えたい」といったご要望に最適なリハビリマシンで「できるだけ長く自立した生活を送るために」 “少しでも長く自分で動く・動ける”高齢者になることを、私たちと一緒に目指してみませんか?